ホンネ

ホンネ
2023/04/05 知ってほしい医療的ケア児のこと

医療的ケア児とその家族へ、拡がる岡山県・岡山市の支援。

医療技術の進歩により、近年増加傾向であるという医療的ケア児。

これまでは助からなかった命も、救うことができるようになりました。

しかし

情報を得る場所がない

子どもの預け先がない 等々・・

医療的ケア児とその家族を取り巻く環境については、まだまだ課題も多いと感じます。

そういった現状を受け、また、医療的ケア児支援法の施行にも伴い、各自治体もさまざまな支援に取り組んでいます。

今回は、岡山県・岡山市で取り組みされている医療的ケア児とその家族の支援についてまとめました。

※2023年4月現在の情報です。最新の情報はご自身でご確認のほどお願いいたします。

医療的ケア児とは?

医療的ケア児とは、NICU(新生児特定集中治療室)等に長期入院した後、引き続き、人工呼吸器や胃ろうなどを使用して、

たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児童のことをいいます。

全国に医療的ケア児(在宅)は、約2万人(推計)いるそうです。

【参考】医療的ケア児等とその家族に対する支援施策/厚生労働省HP

医療的ケア児とその家族を取り巻く環境

医療的ケア児である子どもの預かり先(保育園や学童保育)がなく、親が仕事を辞めざるを得なくなるケースがあります。

また、24時間子どもにつきっきりとなるため、寝不足や栄養不足など、健康な状態ではいられなくなるでしょう。

医療的ケア児の看病の内容や、病気の状態も医療的ケア児それぞれであるため、周りの共感が得られなかったり、情報交換する場もなく、孤独を感じている親子もいます。

相談先や緊急の場合の連絡先など、はっきりとしていないことについて調べたり、迷ったりして心身ともに疲弊してしまいます。

さらに、家族の協力が得られず、家庭内の不和や離婚、経済的な困窮もあり、精神的に参ってしまう家族も少なくはないでしょう。

現状では、医療的ケア児を取り巻く環境は、厳しい環境なのかもしれません。

岡山県で実施されている支援。情報の集約点となる支援センターの設置。

岡山県では、医療的ケア児の健やかな成長や、その家族の離職の防止などを目的として、

令和4年4月1日から「岡山県医療的ケア児支援センター」を設置されています。

こちらのセンターは、医療的ケア児などに対し、相談窓口や情報の集約点になることを目指しています。

【参考】岡山県医療的ケア児支援センターについて/岡山県HP

令和4年4月より岡山県からの指定を受け、「医療的ケア児支援センター」を開設することになりました。
医療的ケア児等の医療、保健、福祉、教育、労働等について、ご相談ください。専門の職員が対応させていただきます。

【業務内容】
   (1)専門職員による相談
   (2)関係機関に対し情報の提供及び研修の開催
   (3)関係機関との連絡調整

【受付時間】
窓口及び専用サイトでの対応   ※専用サイトは24時間受付
月曜日~金曜日 8:30~17:15(土日祝、年末年始を除く)

【ご連絡先】
岡山県医療的ケア児支援センター
(旭川荘療育・医療センター 地域療育センター内)
   岡山市北区祇園866
   TEL :086-275-4518
   FAX :086-275-9323

旭川荘療育・医療センター

保健師や社会福祉士の専門職員による相談や、関係機関との連絡・調整などを対応していただけます。

医療的ケア児とその家族に困りごとがあった際は、ワンストップでの対応が期待できるのではないでしょうか。

相談は電話(086-275-4518)とホームページで受け付けていただけます。

ここに行くと相談に乗ってもらえるという安心感があるのは嬉しいですよね。

岡山市の支援。在宅医療のガイドブック設置。

岡山市では、増加しつつある医療的ケア児とその家族への課題に対応するため、ガイドブックを作成、提供されています。

訪問診療や訪問看護の利用方法について、ガイドブックに説明がありますので、こちらを頼りに、利用することができます。

自身で調べたり、悩むことが少なくなると精神的負担が少し軽減されますね。

【参考】医療的ケア児の在宅医療/岡山市HP

岡山市では、増加しつつある医療的ケア児への課題に対応するため、平成30年12月に医療的ケア児に関わる病院、診療所医師、訪問看護師等が参画する「医療的ケア児における在宅医療提供体制のあり方検討・構築ワーキンググループ」を立ち上げ、在宅医療提供体制の構築に取り組んできました。これらを具体的に進めていくうえの第一歩として、令和2年3月に「医療的ケア児在宅医療提供体制ガイドブック」を作成しました。

退院後も何らかの医療的ケアを必要とする子どもが病院から在宅へと円滑に移行し、在宅において必要な支援を受けながら、家族とともに安心して暮らし成長していけるように、この冊子が多くの支援者に活用されることを願っています。

医療的ケア児在宅医療提供体制ガイドブックについて/岡山市HP

岡山県内。医療的ケア児の受入が可能な障害児・障害者事業所等の一覧

岡山県内の、医療的ケア児の受入が可能な障害児・障害者事業所等の一覧はこちらにまとめられています。

受入を実施・検討されている事業所が増えているとは聞くものの、まだ少ないです。

一覧でまとめてあると、自身で調べる余裕がない家族も安心です。

また、受入可能な医療ケアについても記載されています。

医療的ケア児の受入に関する調査について/岡山県HP(令和3年11月更新)

まとめ

今回は、岡山県・岡山市で取り組みされている医療的ケア児とその家族の支援についてまとめました。

自治体以外でも、NPO団体や訪問看護ステーションなども、支援を行なっています。

医療的ケア児とその家族が情報を得たり、情報交換できる場もあります。

ぱらママでも、昨年度、情報交換会を実施しました。

医療的ケア児ご家族の様々な想いや現状を知ることができました。

開催の様子はこちら↓

参加者の方からも、「繋がりができて嬉しい」「このような場に来るのは初めてだったけど来てよかった」などの、嬉しい言葉をいただきました。

これからもこのような支援の輪が拡がればいいなと願っています!

『知ってほしい医療的ケア児のこと』

目次へはこちら